オルタナティブ活動

銀座のオルタナティブスペース《Alternative Ginza》について説明します。

 

これまでにスペースのレンタルを行っておりましたが、昨年度限りで外部への貸し出しを終了いたします。

それに伴って、オルタナティブスペースとしての運営を開始します。オルタナティブとして

  • 作業スペースの解放
  • 展示やイベント開催
  • 美術大学のみでは補いきれない現代芸術への理解を深めること
  • より実践的な取り組みとしての芸術を学ぶこと
  • 定期的かつ連続的な講義の開催

等を目的として集う場とします。

※批評家、研究者の方などによる、実態調査等のための参加を歓迎いたします。参加費等要りませんのでご連絡ください。

※気になるところだけ受講できる単発コースも導入検討中です。

 

 ※通常の募集は一時停止いたします

参加申込・ご質問などはこちらからどうぞ

 

 

目次

  1. 料金と活動
  2. 講義のカリキュラム
  3. なぜオルタナティブなのか
  4. 問題点
  5. 取り組み

 

 

1.料金と活動と期間

料金について

目安の料金として

  • 一般: 200,000
  • 学生: 100,000

としますが、

払える人だけ満額払ってください。こんなに払えないが、興味がある、どうしてもやってみたい、という方は遠慮なくご連絡ください。料金は概ねいくらでも大丈夫です。熱心な方を優先的にご案内します。

 

活動について

活動は主に3つです。

  1. 講義
  2. コワーキング
  3. 展示やイベント開催

 

1. 講義《現代美術校》

認知科学を軸にして哲学、言語学、歴史、社会学などを学び、その全てを用いて過去の芸術と現代の芸術を分析します。

自律的な判断が行えるように、美術批評書の精読を通して批評家が何を以てどのような方法で価値判断を行ってきたのか突き止めて、そのフレームワークをインストールします。

※批評家、研究者の方などによる、実態調査等のための参加を歓迎いたします。参加費等要りませんのでご連絡ください。

 

2. コワーキング

好きな時に集い、作業などできます。空いている時間になんとなく来て、使ってください。討論会や読書会、相互講評会なども開催します。提案も受け付けています。

 

3. 展示

美術紫水や外部のスペースを使えます。期間などについて早めにご相談ください。(開催者自身で開催期間に在廊を行う場合は追加料金は無いです。また、外部のスペース(カフェやバーなど)についても追加の出展料無しで使用可能です。その他の条件はご相談ください。)

作品を制作し、参加者と協力して展示を作ってみましょう。

企画の提案を常時受け付けます。いつでも相談してください。

 

期間について

講義は全10回程度を予定し、

期間は4か月から6か月ほどでの修了を想定しております。

講義は毎週土日を中心に行い、平日も参加者の集まれる日に開催します。

同じ講義は繰り返し行われます。参加者と連絡を取り合いながら、都合のつく日で調整して臨機応変に講義を開きます。空いている時間にお越しください。

オンライン講義も開催します。

 

参加申込・ご質問などはこちらからどうぞ

 

 

2.講義内容

カリキュラムについて をご覧ください。

これからの作家がどう活動すべきか、何を知っておくべきか、といったことを総合的に判断し、必要だが美大では学べないであろう事柄を体系的に学ぶ仕組みについて考え、カリキュラムを構築しました。学習、思考、実践を通して現代の作家に必要な知識と思考と行動を身に付けます。

どちらかというと本気で作家を目指す人向けです。

講義内容のカリキュラムは詳細ページにまとめてありますのでそちらをご覧ください。
カリキュラムは運用中でも随時、内容の追加、変更、訂正が行われますので情報更新の際にはご確認頂けますと幸いです。

※批評家、研究者の方などによる、実態調査等のための参加を歓迎いたします。参加費等要りませんのでご連絡ください。

 

 

3.なぜオルタナティブなのか

私たちのスペースは、これまでにレンタルギャラリーとしての運用も行ってきました。しかし、ただスペースを貸すだけの場所はいま、あまりにも増え過ぎていて、レンタルギャラリーというのはごく一部を除いてそれほど意味のないものになりました。何より、ただの場所貸しは仕事として誠に有意義さに欠けるものであると感じ、貸し出しの際には付随するサービスとして展示案への批判や、作品への批評など行ってまいりました。その一方で定期的に、主に美術作家や研究者で集まり、議論や読書会などを開催しておりました。

以上のような、これまでに行ってきた様々な活動を考慮して判断した結果、オルタナティブスペースとして、まさしく現行の美術教育の代替となるような学習の場を設置することが最適と考えられたため、オルタナティブ活動を開始することとなりました。

 

 

4.問題点

オルタナティブ活動開始決定の判断に至るまでに、芸術活動にまつわる様々な問題にぶつかってきました。それらをここで簡単にまとめます。

  • 近代以降の商業活動の普遍化と、芸術活動と商業活動の乖離
  • 資本主義の金融化と芸術のプラットフォーム化
  • 分業化と個人の分割
  • 権威と保守

 このような問題に対して、私たち現代人に出来ることを探り、実行し続けます。

 

 

5.取り組み

芸術と商業の双方について理解を深めること。そのために、領域を跨いで幅広い知識を身に付け、堅牢な思考のフレームワークを構築、維持し、現実の世界の動向について情報収集し続けること。

自分の精神に向き合い、その一方で現実世界の動向に向き合い、やりたいこととやるべきことのバランス、非効率的なこだわりと効率的な取り組みのバランス、自己批判と自己主張のバランスを計り続けるための、精神的な調整と技術の習得を行うこと。

以上に基づいて、逐一必要な行動について判断し続けて、流動的な思考に伴い行動を変化させ続ける方法を各自身に付けること。

そのための支援を行う。