「分からない具象画」というテーマで制作を続ける美術作家。
具象画は得てして誰もが一目見て分かるものであり、それこそが最大の魅力のひとつであると考えられてきた。しかし大谷は具象という形式を取り、なおかつ油画の写実技法を極めて稀な程度にまで高めていながら、何を描いているのか全く分からない対象を描き続けている。
自身の好む写実技法の油画の領域で制作を突き詰めつつも、従来の安直な魅力に媚びない姿勢と到達した技法材料の研究とその成果としての絵画作品のみならず、抽象的なモチーフ(描く対象とそれを格納する小スタジオまで、大谷が自身で選定、作成している)の制作とライティングに至るまでの全てが繊細で緻密な仕事によって成立している。
視覚的な魅力についてはここで語る野暮を避ける。展示の際にあなた自身の眼で直接ご確認いただきたい。
【略歴】
1990年
山形県生まれ (埼玉県在住)
2014年
東京藝術大学絵画科油画専攻 卒業
【個展】
2015年
「グロッソスティグマ」(Gallery NOAH)
2017年
「大谷尚哉展」(GALLERY ART POINT.bis)
2018年
「大谷尚哉絵画展」(はくえん堂)
「大谷尚哉展 RECTANGULAR BOX」(GALLERY ART POINT.bis)
2019年
「Elatine Hydropiper」(GALLERY ART POINT.bis)
2020年
「平滑な空間」(花あさぎ)
2021年
「大谷尚哉展 -COLOR MIXING-」(GALLERY ART POINT.bis)
「大谷尚哉絵画展II」(はくえん堂)
【その他の展示】
2016年
「大細密展2016」(The Artcomplex Center of Tokyo)優秀賞受賞
2017年
「New Year Selection 2017」(GALLERY ART POINT)
大細密展2016受賞者展「Over the MINIATURE」(The Artcomplex Center of Tokyo)
2018年
「第16回 NAU 21世紀美術連立展」(国立新美術館)推薦による展示
「Life 2018」(GALLERY ART POINT)
2021年
「分岐展」(ギャラリーカフェmuni)
「第4回アキーラコンテスト受賞作品展」(ゆう画廊)入選
「倉林書道教室主催/新鋭・書道家たちの作品展」(ギャラリー美庵)作品展示、デザイン協力
「円 第2回伊奈学園卒業生有志展」(さいたま市プラザノース ノースギャラリー)
2022年
「描初め展」(ギャラリーカフェmuni)
「第98回白日会展」(国立新美術館)入選
「muni芸術祭」(ギャラリーカフェmuni)
「第10回美の起原展」(美の起原)入選
2023年
「鳥展」(花あさぎ)
「14人の鉛筆画展」(ギャラリーカフェmuni)
「POINT 2023」(GALLERY ART POINT.bis)
「ベジボーイ meets アート」(ベジボーイキッチン)*約1年間作品入れ替えをしながらの展示
「第6回アキーラコンテスト受賞作品展」(デザイン・フェスタ・ギャラリー原宿)入選
「過程派」(美術紫水)
「過程派II」(美術紫水)
「小さな作品展 -作家の小さな世界-」(ギャラリーカフェmuni)
「第11回美の起原展」(美の起原)入選
2024年
「新しい真摯さ Ver1」(美術紫水)