概念作家 いととと itototo

概念作家 いととと itototo

プラットフォームとしての『いととと』

『現代4コマ』に代表される、多種多様な概念と実践活動の創作者。

2010年台からニコニコ動画をはじめとしたインターネット上での活動を開始し、現在では主にSNSを通して共同活動者を増やし続けている。また、アートギャラリー、大学学園祭、美術館などでの展示活動や、タダイズムといった奢られ活動など現実世界においても複数の活動を継続している。突発的な思い付きと衝動的な実践を繰り返しながら、その思想と運動は困惑と共に徐々に広がりを見せており、今なお意味が不明瞭であったり、馬鹿げていて取るに足らないようにも思える様々な事柄を発信し続けている。

そんないとととの本領は、価値の土台としての存在感にある。「取るに足らないこと」というのは日常の些細な思い付きや気付きなどから誰にでも起こり得るものであり、大抵それは刹那に忘れ去られる運命にある。いとととはこれら些細な事象を殊更に取り上げて、誇張して発信を行うことで知られている。その頻度や量、度合いが甚だしい点もまた特筆すべきことであるが、一層注目したいのはクリエイティビティの下方拡張の効果である。

いとととにより発信される日々の些細な気付きはいずれもそれ単体では何の効果も持たず、極めて瑣末で我々の日常にも何ら影響を及ぼすことはない。しかしその膨大な集積は、個別の事象とは全く性質の異なる想定外の効果をもたらした。クリエイティビティの民主化である。それ自体はインターネットの公開当初から示されていた指針であり、情報社会の発展と共に様々な形で実現してきた。古い順に、BBS(ネット掲示板)、ブログ、SNS、動画共有サービスと、創作と発信は常に手軽かつ身近なものとなり続けてきた。だがそれらはいずれもテクノロジーと、それを提供する絶対的支配者によって築き上げられる、いわば「上からの民主化」でありエリーティズムの結果としての民主主義であったことに対して、いとととは一人のユーザーとして、一市民として自ら「取るに足らぬこと」の発信の集積によって「下からの民主化」を成し遂げる反エリーティズムの急先鋒となっている。

誰でも大抵は偉く在りたがる。こんなことを書く私とて例外ではなく、こんなにクソ偉そうなことを長々と語り散らしており、名ばかりの反エリーティズムを標榜してばかりいる我々の目には、いとととはあまりにも純粋な輝きを持つのである。いとととの存在それ自体が、多くの者に対して創作と発信のハードルを下げて、全体としてのクリエイティビティを増進させる効果を持っている。彼は今後も個別の事象のバカバカしさに重点を置き、発表・活動を続けるであろう。

 

いととと公式サイト

 

 

純粋4コマ主義

 

リプナスト

来るもの拒マンホール

アホ・マグリット

しまじろう

 

略歴

2019年

4コマ漫画を描き始める。

2020年

コマ枠を描かない4コマ漫画のシリーズを開始する。

2021年

4コマ漫画の新シリーズ「エゾシカ」を開始する。

2022年

4コマ漫画制作と並行して、漫画にとらわれない4コマを制作し始める。

2023年

漫画にとらわれない4コマに「現代4コマ」という概念名が付く。それを皮切りに様々な概念を提唱する活動を始める。

 

個展

2023年

いとととの現代4コマ展(美術紫水)

2024年

現代4コマ空間(清須市はるひ美術館)

 

グループ展

2023年

現代4コマ展 in 湘南(東海大学 湘南キャンパス)

 

 

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